大妙考-2007年11月南京国際会議

永い間、「戦場での指揮官」の姿をイメージして大妙の第一部を稽古してきましたが、南京へ出かける前に、新しいシナリオが出来ました。

1990年代に青木先生が創作活動の集大成として大妙をデザインされました。 200年代になってからのワタシはピース・アクテイヴィストとして行く先々で大妙を教授して歩く様になりましたが、今秋のワタシは『「平法」の種を撒く農夫』になったつもりでが第一部を演舞しています。

以下、ワタシが最近「大妙・第一部」をやるときの呼吸です:

観気 農夫による朝の瞑想
裂迫 「オ」 農夫が種を撒いててるときの姿
「エ」 農夫が田畑をチェックしているときの姿
砕山 農夫が仕事を終えて田畑から引き上げるときの姿
養神 農夫が就寝前に自分自身を労っているときの姿
天真五相 農夫が収穫期に天地の恵みを感謝している姿

振り返ってみると、楽天会の頃、青木先生が『オレも絵描きとして一生に一作でもいいから、ミレーの「晩鐘」とか「種撒く人」くらいの作品を創りたい!』ともらしておられたのを憶えています。その頃のワタシは空手マンとしての青木先輩を崇拝していましたが、西洋美術についての知識はゼロの若造でした。 それでも『すごい野心をもった人だナ、このひとは!』と考えたのを憶えています。

黒沢明の晩年の作品『夢』の中で主人公がゴッホの作品を鑑賞しているときに額縁の中の名作からゴッホが出てきてストーリーが展開する場面がありましたヨネ!

マスター・アオキ作の作品を演じつつ、「人間としてのワタシもホンモノになりたい!」というのが今の願いです!

不学